大胆にも南側の掃き出し窓の前にストレート階段を置いたLDK。階段がスリットタイプであること、吹き抜けから光が入ること、内装を白をベースにしていることから室内は奥まで明るい。
黒をメインにしたシャープな外観。全面が黒だと熱を吸収しすぎるので、南面だけ白にした。サッシの色に合わせて屋根はシルバーのガルバリウム鋼板。
モデルハウスのように美しい稲田様邸。リビングに入ると、まずストレートのスリット階段に目を奪われます。吹き抜けからの自然光でフレームが照らし出され、インテリアの一部として存在感を放っていました。
吹き抜けから階下の暖気が逃げるのは気にしなかったと言いますが、家全体の暖房効率はしっかりと考えました。「断熱材の効果を一番左右するのは窓だと言われているんです」とご主人。南面の窓は日射を得るために大きく、反対に東西北面の窓はできるだけ小さくしてサッシもアルミ製より断熱性の高い樹脂製にしました。冬場でも室温が10度を切ることはなく快適に過ごせたと言います。
ゆとりのある玄関ホール。垂れ壁の奥はシューズクローゼット。白い扉はトイレで間口110cmと広め。
内装の白と家具家電・設備の黒でモノトーンを徹底した。LDKは、寝転ぶこともできる大型のソファとゆったりと食事のとれる6人掛けのダイニングセットを優先し、それらが入る大きさとして23.5畳を要した。
セラミック製のワークトップはフルフラットで、ダイニングテーブルと高さがほぼ同じ。ご主人は、「天ぷらを目の前で一品ずつ揚げてもらいながら食べました」と大満足。パントリーは、スポーツ少年団用のお茶の買い置きなどのため約2畳と大きめに取った。
和室もモノトーン。畳は、黒では印象が重たくなるのでチャコールグレイで軽さを出した。ダウンライトの木枠まで徹底して黒。壁紙は塗り壁風と和紙風の2タイプを張り分け、和のテイストを強調した。
実は、ご主人はフィックスホームの工務部長です。プランはほぼご自身で考えましたが、そこには設計士だった今は亡きお父様の影響があったと言います。「父の描くモノトーンのシックな家に小さい頃からあこがれていました」。そう話すご主人の胸に強く残っているのはある著名人の白い家。「すごくきれいな白で、そこから白への思いが強くなったんだと思います」。
室内は白一色。光沢のある床の白に映えるようにと、リビングの寸法を決めるよりも先に黒のソファとダイニングセットを選びました。キッチン、浴槽、洗面台など設備をはじめ家具家電も黒で統一し、見事にモノトーンの世界をつくりあげています。
この美しい空間をキープするために二つのこだわりがありました。一つは洗面所の勝手口。「子供がサッカーをやっていて靴下の中まで砂がすごいんです」という奥様。外から帰ったお子様たちはこの勝手口から家に入り、リビングに入る前にお風呂場で足を洗わせたいという要望がありました。
もう一つは収納の容量です。特に2階の納戸は4畳と広い上、小屋裏収納も付いています。稲田家ではお子様たちの描いた絵や教科書、テストまで学年ごとに取ってあり、それらを保管するためなのだと言います。「結婚するときに、うちはこうだったんだって思い出してくれるといいなと思って」と奥様。稲田家の収納は、物だけでなく思い出もしまっておく場所でした。
体格の良いご主人がくつろげるようバスルームと洗面所は大きめサイズ。洗面台は、中央ミラーの両脇にライン照明を備えたタイプで、奥様のドレッサーとしても活躍している。
吹き抜けはご家族を結ぶ空間。リビングにいても2階のお子様たちの様子がなんとなくわかる。また、子供部屋にはスリット窓付きのドアを採用し、開けなくても部屋にいるか確認することができる。
寝室は8.5畳で、夏場は一家4人が一緒に寝ている。ウォークインクローゼットは別に3畳を取った。手前にはご主人の書斎となるカウンターも。
五月人形などをしまう2階の納戸は4畳。さらにはしごの上に小屋裏収納があり、お子様たちの思い出の品などを保管する。
最後はみんなでにっこり笑ってパチリ。“仕掛け人”として協力してくださった奥様、ありがとうございました。フィックスホームの楢崎さん(後列右)と川尻さん(同左)と稲田様ご家族。
構造:木造
延べ床面積:141.65㎡
階数:2階
会社名:株式会社フィックスホーム
所在地:滋賀県栗東市下鈎1191-1
連絡先:0120-52-5033
FAX:077-551-5035
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