中1のご長男、小2のご長女との4人家族のW様ご家族(ご長男はサッカーのクラブチームの遠征で不在)。住居部分は、美容室の内装に合わせて木目と白壁の組み合わせでまとめた。特にリビングは無垢材をふんだんに使い、清々しい空気に満ちている。床はパイン、現しの梁はベイマツ、後方の大黒柱はヒノキ。
自宅で美容室を開業したW様のお宅。“隠れ家”がコンセプトであるため外装は上品にまとめ、また住居部分の生活感を抑えるため、洗濯物を干すベランダを奥に配置するなど、美容室のお客様の視線に入らないように工夫している。
奥様が美容師のW様のお宅は店舗付き住宅です。ご長女の小学校入学を前にマイホームを考え始めたところ、お店にも適した道沿いの土地が見つかったため、一念発起して独立開業しました。
施工をお願いした子育て安心住まい上越の横尾社長は、実は奥様の勤務時代からのお客様。人柄を信頼しての依頼ですが、見学会で見た住みやすい間取りと、リーズナブルな価格に惹かれました。そして資金のアドバイス。店舗付き住宅という特殊なケースでしたが、ローンに詳しい社長の助言により、金利の負担を抑えながら資金を調達できました。
「店名のカシェットはフランス語で〝隠れ家〟です。一人の時間をゆっくりと過ごして欲しい」。お客様が落ち着けるようカット、エステとコーナーごとに仕切りながら、天井を高くして開放感を出しました。高窓からは自然光が差し込み、梁や床の木目をさわやかに照らしています。「お客様にジブリみたいとおっしゃっていただけました」と、思い通りのできを喜んでいます。
玄関ドアの明かり採りの窓と脇のスリット窓で明るさは十分。濡れ物が多くなる冬場に備えて土間の上にコートかけを設けた。コートかけとスリット窓の間に美容室に通じる通路がある。
リビングは洗面所、クローゼットと直結し、普段は扉を開けておくため空間に広がりがある。暖房は、温水暖房を採用。ガスで温めた温水を壁内のパイプを通して室内に送り、温水ヒーターを温水コンセントに差し込むことで、空気を温水で温め送風する。空気が汚れず、結露もしにくい。
キッチンは北側だが、明かり採りの窓のおかげで明るい。ご夫妻とも料理をするため、ワークトップの位置は高めにした。パントリーは1.5畳と広めで、キャビネットの背面も収納になっている。
リビングの一角に配置された和室。2方向の襖を開けることでリビングとの一体感が出る。来客用だが、冬はコタツを置いてくつろいでいる。(写真右)
洗濯作業は時間短縮を考えて、洗面所、クローゼット、サンルームの一直線の動線を1階に置いた(写真は洗面所からの視界)。クローゼットには棚を設け、ドレッサーとして使用している。(写真左)
二つの子供部屋はクローゼットを含めて4.5畳ずつ。どちらの部屋も大きな窓は南側だけにして、もう一方向の窓は明かり採り用にスリットタイプを置くにとどめた。「あまり明るすぎてもまぶしいので」と奥様。
ご夫妻の寝室は、畳で寝る生活に慣れているため、新居でも和室にした。現在は、ご長男以外の3人で布団を並べて寝ている。引き戸を開けると4畳のウォークインクローゼット。小屋裏になるため天井に勾配があるが、十分な高さがあり使い勝手は良い。
住居部分へは受付奥の扉から行き来します。内装は、「店と同じほうがきれい」という助言に従い、ナチュラルで統一しました。家族が集まるリビングは無垢の床と現しの梁、建具や家具も木目で合わせ、居心地の良さを重視しています。一角にはご主人の要望で立てたヒノキの大黒柱。お正月に測ったというお子様たちの身長が刻まれており、にぎやかな団らんが想像できます。
アパート生活の延長で、畳の寝室で布団を並べて寝るなど、今でも〝家族一緒〟が当たり前。その一方で、自立するお子様への配慮もあります。自分の部屋が欲しいと言うご長男の要望で、それぞれに個室を用意しました。ご長女の部屋はベランダに面し、布団干しの動線上ですが、「部屋に入らないで、という年になったときのために」と通路からも出られるようにしています。
ご長男は自分の部屋がよほどうれしかったよう。「まだベッドもないのに自分の部屋で寝ると言って床に布団を敷いていました」と、奥様が入居当時を思い出して笑いました。仕事をしながら、ぐんぐん大きくなっていくお子様たちを間近で見られるのが、何よりの喜びです。
2階トイレ向かい側の洗面台。ご長女が年頃になったときのためと、3階に小屋裏部屋があるため「何かと使うと思って」と、トイレとは独立させて設けた。
3階は、12畳分の小屋裏収納。その一角にご主人の書斎をつくった。「本を読んだりする趣味の部屋なんですが、ここにいると子供も来ちゃうので自分のことができません」とご主人は苦笑い。
美容院の受付カウンターと洗い物などをする裏方スペース。裏方スペースの小窓はお客様の様子がわかるようにするためのもの。中が丸見えにならないよう、大きさと高さに気をつけた。後の扉から住居部分に入れる。
居心地の良さを考えて、エステコーナーなどはあえて仕切っている。壁ではなく透かし柱で開放感を出し、使用するときは内側のカーテンを引いて個室の落ち着きを出す。透かし柱はカーブをつけて配置し、柔らかな雰囲気に。(写真右)
高天井が気持ちの良い店内。淡いクリーム色の壁と木目でナチュラルにまとめ、鏡の枠の色で引き締めた。お客様にリラックスしていただくため、照明はブラケットとダウンライトを基本にし、また自然光を生かすことで、まぶしすぎないように配慮している。(写真左)
コーディネーターの山口さん(左)と。「横尾社長は長年のお客様ですが、偶然見た住宅見学会のチラシで、初めて工務店の社長さんだと知りました。人柄だけでなく、見学会で見た家の住みやすさで決めました」と奥様。
構造:木造
延べ床面積:165.89㎡
階数:3階
会社名:子育て安心住まい上越 横尾建設工業株式会社
所在地:新潟県上越市北城町1-10-10 保倉ビルB・C
連絡先:0120-998-450
FAX:025-522-4503
メール:info@yoko-kensetsu.com