コミュニケーションが生まれる開放的なリビング。ステンドガラスを魅力的に見せるため、木と白で統一してシンプルに。壁にはめ込むことで昼は外の光が入り、夜は室内の光が外に漏れて素敵。照明をダウンライトにすることで梁も際立たせた。狭い、暗い、寒いのストレスから解放されてお子様ものびのび！

北欧調のナチュラルな色合いが柔らかな印象。外壁は白のタイル風サイディングをベースに一部のカラーを変えてアクセントに。

「住み始めてまだ1ヵ月なのに1年以上たっているような気分です」。そう奥様が語るI様のお宅は、LDKと和室が一体となった温かみのある広々とした空間が印象的です。お子様が幼稚園に入り、日々成長を実感する中で手狭な集合住宅ではなく、一戸建てで子育てがしたいと家づくりを考え始めました。

モリシタ・アット・ホームとの出合いは森下社長が執筆した書籍。「〝資金面も含めて自分たちのタイミングで建ててください〟という姿勢に共感しました」とご主人は振り返ります。

ウッディなドアとカラフルなレンガ使いの玄関回り。ステンドガラスの表札をつけた門の裏には記念に家族みんなの手形をつけた。

将来、お子様がダイニングで勉強できるよう一角に、ステンドグラス作品がはめ込まれたスタディコーナーを設けた。今は奥様のミシンがけスペースとしても活躍中。キッチンカウンター下にはニッチを利用してタイル調のマガジンラックをつくった。中央奥にリビング階段がある。

キッチンからリビングすべてに目が届く。家具の大きさや位置を決め、動線や収納に影響しないか確認しながらサイズを決めた。リビングをスリット窓にした分、ダイニングの窓を1.5倍にしたので明るさも暖かさも十分。

和室は琉球畳をナチュラルな色にしてリビングと調和させた。畳の向きを変えて市松柄にしている。来客時は襖で仕切り独立した空間に。

リビング側から見た洗面脱衣室。お子様と一緒に着替えられるようにゆったりしたスペースを確保。（写真右）

外出時、帰宅時に着替えるのに便利なスイッチングルーム（ファミリークローゼット）を玄関と浴室の間に設置。いちいち着替えをとりに2階に上がる必要がないから便利。（写真左）

〝家族が幸せに暮らせる家〟という家づくりのテーマから生まれたのは、いつもお互いの存在を感じられる仕切りのない空間づくり。でも、「自分でも部屋の割り振りを考えましたが、ここだけうまくいかなくて…」と、ご主人が悩んだのがリビング階段でした。設計の蔭山さんと相談しながら、玄関に近い室内角に置き、廊下をなくすことで無駄のない広い空間をつくることができました。

また、帰宅の遅いご主人のため、２階に書斎を設けました。「寝ている子供や妻を起こしたくない」というご主人の家族に対する思いやりから、寝室と書斎の間にウォークインクローゼットを挟み、近くにいながら適度な距離感をキープできる形にしました。

そして、奥様が見学会で気に入り取り入れたのが、家事と生活しやすさに配慮した回遊式の動線です。キッチンを中心にスイッチングルーム、洗面脱衣室、パントリー、ダイニング、リビングがぐるりと一周できます。「広さはもちろん無駄なく動けるので、家事が1時間早く終わるようになりました」と大満足です。さらに〝NOデッドスペース〟をテーマに各動線に一つは収納をつくったことで、掃除機など必要な物の出し入れも無駄なく行えます。

奥様が担当したデザイン面では、タイル風のマガジンラックやキッチンカウンター下のアイアンパーツなど、各所にこだわりが見られます。中でも作家である奥様のお母様が手がけたステンドガラスが素敵に彩ります。「これからはお世話になった家族や友人を招いて一緒に楽しみたいですね」。新築を機に楽しい毎日への夢が膨らむI様ご家族でした。

左は自転車置場から直結した勝手口。入るとすぐパントリーがある。奥の洗面脱衣室、浴室へも移動がラクと、動線に配慮したつくりで家事もスムーズ。

2階にもゆとりが欲しいとホールを広くした。リビング階段との境に引き戸をつけて上下階を仕切れるのでライブラリースペース、セカンドリビングにもなる。東向きの窓と物干しレールで洗濯物の室内干しにも対応。

収納にも配慮し、２面に窓を設けた明るい子供部屋。ベッドを置く位置を決めて、携帯の充電や照明が置けるよう少し高めにコンセントをつけた。

ご主人の書斎は、ウォークインクローゼットにつながり、寝室へと行き来できる。扉のないウォークインクローゼットの入口は、ご夫妻こだわりのアールが柔らかなポイントに。かける収納を優先してクローゼットを増やした結果、洗濯物を畳む手間が省けたと言う。