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無垢材にこだわったケーキ屋さんのある家

肌が敏感なお子様たちのため、身体に負担のない家にしたかったご夫妻は、自然素材の家にこだわりました。

2020.07.31/イエマドアルファ編集部

注文住宅事例満載の家づくり情報サイト|イエマド編集部です。今回は、お子様のことを考えて自然素材にこだわったというケーキ屋を営むご家族の家づくりを紹介いたします。1階はお店、2階は住宅と、完全に分離させたこともこだわりです。ぜひ、参考にしてみてください。

間取りの工夫で住宅部分を集約

住宅街の居抜きの物件でひっそりと営まれていた大池様ご夫妻のケーキ店。実は府外からも注文の入る人気店で、このたび幹線道路沿いに移転し、店舗兼住居を構えました。
 
2階の限られた面積の中でご夫妻は、部屋数はいらないという考えで、子ども部屋はつくらないことにしました。かわりに勉強場所としてLDKの一角にカウンターを設け、またお子様たちが成長したときにプライベートな場所として使えるようにロフトを用意しました。三角屋根の形状を生かした吹き抜けでLDKは\広々。お風呂もトイレも寝室もこの大きなLDKに直結し、なにをするにも便利です。「時間に余裕ができて子どもの送り迎えも前より慌てなくなりました」とご主人。2階に住居機能を集約したことで1階はまるまる売り場と厨房に。「ここでキッズパティシエ教室を開きたい」と、早くも夢を膨らませています。

自然素材へのこだわりと条件に理解があった

まずこだわったのは住居部分の建材です。肌が敏感なお子様たちのため、身体に負担のない家にしたかったご夫妻は、自然素材の家をうたうサエラ暮らし研究所を訪ねました。「すると所長の宝田さんの熱弁がすごいんです。自然素材、物づくりへの思いが伝わってきました」と奥様。「私たちもケーキの材料にこだわっているので通じるものがありました」とご主人。構造材には気候風土に適しているとの考えから地元産を用い、内装材では同じ樹種でも使う場所によって産地を使い分けるというサエラの家。完成した家は機能的で見た目も美しく、ご夫妻は、お風呂上がりに歩いてもベタベタしない、空気がきれい、ととても満足しています。

ご夫妻にとって幸運だったのは宝田さんが設計プランにも理解を示してくれたことでした。1階と2階で店舗と住居を完全に分けることが絶対条件でしたが、コストと面積の点から他社では水まわりを1階に置く案をすすめられたと言います。「前の家がそれで、子どもがトイレに行くたびに一緒に上り下りして大変だったんです。そこを宝田さんは分かってくれて予算内で努力してくれました」。

無垢材が香るおうちとケーキ屋さん

パインの無垢床が心地よい自然素材の家。パイン材はいくつかある産地のうち、赤みと白みのバランスのいいフィンランド産を使っている。

空間を分断しないよう、キッチンは壁付けにした。キッチン部分の床はクッションフロアを採用。パイン材部分と色味の差があるのは、無垢材の経年変化を見越してあえて2、3年後の色に合わせているため。アーチ壁の奥は水まわりと寝室。

三角屋根の形状を生かした吹き抜けは高さ約4m 。LDKの開放感を得られただけでなく、屋根裏をつくらなかった分、コストの削減にもなっている。

子ども部屋のかわりのロフト。将来は、寝室など、プライベートな空間として使うことを想定している。ピンクの壁は、化石サンゴを原料にした自然素材の塗り壁。記念に一部をご家族で塗ったそう。

姉妹が並んで勉強できるカウンターコーナー。ロフトへ上がる階段が仕切りとなって小部屋のような居心地のよさがある。

寝室は、空気の浄化と調湿に優れた化石サンゴの壁を大きく使って清々しく。クーラーを用意したが「つけなくても、窓を開けると風通しがいいのでとても涼しいんですよ」(ご主人)。

お店は外観の美しさが大切なので、店舗部分と居住部分の窓はロールスクリーンで統一しました。ただ、居住部分はスクリーンを上げると中が丸見えになってしまうので、窓枠の内側にぴったりとレースカーテンを取り付けました(宝田代表)。

 

2階を住居にしたご家族にとって、2階のリビング扉は玄関扉も同然。「ただいま~、ガチャ、という感じが欲しくて開き戸にしました」( 奥様)。

洗面脱衣室やバスルームは標準タイプよりも天井を高くして圧迫感をなくした。

シンプルで清潔な玄関。右の扉を開けると厨房。階段の木材はニュージーランド産の無垢のパイン。手前のホール部分や2階の床に用いたフィンランド産とは対照的に節目がないのが特徴。

 

オープン準備中の梁見せのおしゃれな売り場。商品の品質管理へのこだわりからショーケースは小さめにして、厨房の大型冷蔵庫からこまめに補充する。「ショーケースに入れておくと劣化するので、ホールケーキはオーダーでできたてをお渡ししています。店には並べないのでショーケースはこの大きさで十分」。

 

広い厨房でストレスなくケーキづくり。作業台をアイランド型に置いたのは、お菓子づくり教室を開くため。「作業台はもうちょっと大きくして、キッズパティシエ教室やアイシング教室を開きたいですね」。天井は、ご主人の遊び心で、おいしそうなカスタードクリーム色。

 

厨房と売り場を仕切る壁には互いに様子が分かるように小窓を付けた。下の引き戸は時間短縮のため。「お客様の買ったプリンを、一度厨房に戻して表面をバーナーで焦がしてお渡ししています。ドアをまわらずに、売り場から厨房に直接受け渡しができるようにつくってもらいました」。

お店のアプローチは、レンガやタイルの風合いにこだわり、あえて焼きムラがある物、形が不ぞろいな外国産を使った。

1階はご夫妻が営む洋菓子店「パティスリー メルキュール」。レンガとタイルを使ったかわいらしいアプローチにはベビーカーや車いすの方のためのスロープも加えた。側面に家族用玄関と洗濯物干し場のベランダがあるが目隠しの壁があるため大通りからは見えない。お店の様子は、インスタグラムで見ることができます
(@patisserie_mercure)。

 

 

サエラ暮らし研究所

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